補助金コラム

補助金コンサルタントに依頼する最適なタイミングはいつ?

補助金

結論から申し上げますと、補助金コンサルタントへの相談は「補助金を使いたい」と思った瞬間、あるいは「新しい設備投資や事業を構想した時点」がベストです。公募要領(ルールブック)が公開されるのを待つ必要はありません。

なぜなら、補助金の制度自体は年度ごとに微修正されますが、求められる「革新性」や「事業の実現可能性」といった本質的な審査基準は大きく変わらないからです。公募開始を待って準備期間が短くなるリスクよりも、早めに動き出し、複数の公募回を見据えて準備するメリットの方が遥かに大きいです。

では、具体的に「公募開始前」に何をすべきなのか、なぜそれが採択率に直結するのかを詳しく見ていきましょう。

公募開始前に相談すべき理由

「書類を書くだけなら2週間あればできるだろう」という見積もりは非常に危険です。採択される申請書には、単なる文章力以上の「戦略」と「物理的な準備期間」が必要だからです。

事前準備で採択率が変わる

コンサルタントに依頼する最大のメリットは、申請書の代筆ではなく、採択されるための「勝てるストーリー」を共に構築することにあります。

事業計画の熟成が必要
審査員は、その分野の専門家とは限りません。そのため、自社の技術やサービスがいかに優れているか、市場にどのようなインパクトを与えるかを、誰が読んでも分かるように論理的に説明する必要があります。
コンサルタントは、経営者へのヒアリングを通じて、企業の強み(SWOT分析)や市場環境を深掘りします。この「壁打ち」の作業にこそ時間がかかります。初期のアイデアには矛盾や甘い見通しが含まれていることが多く、それを修正し、説得力のある計画に練り上げるには、何度も推敲を重ねる時間が必要です。

加点項目のクリア
補助金審査には「加点項目」が存在します。例えば「パートナーシップ構築宣言」の登録や、「事業場内最低賃金の引き上げ計画」、「健康経営優良法人の認定」などです。
これらは申請書にチェックを入れるだけで済むものではありません。実際に賃上げを表明して従業員に周知したり、外部機関への登録手続きを完了させたりする必要があります。これらは経営判断を伴うため、公募締切直前に「あと数点足りないから賃上げしましょう」と言われても、即決できないケースがほとんどです。早期に相談していれば、これらの加点項目を計画的に取得し、有利な状態で審査に臨むことができます。

必要書類の準備期間を確保する

申請内容(中身)が決まっていても、物理的な書類が揃わなければ申請ボタンを押すことはできません。

見積書の取得
導入する機械装置やシステムの見積金額が必要です。カタログ品ならすぐに手に入りますが、補助金で導入するような設備は特注(カスタマイズ)仕様であることが多いでしょう。
仕様を決定し、ベンダー(販売業者)に依頼し、正式な見積もりをもらうまでには、何度もやり取りが発生します。ベンダー側も補助金シーズンは忙殺されています。早めに仕様を確定させなければ、見積書の発行が締切に間に合わなくなるリスクがあります。

決算書・履歴事項全部証明書
直近の決算書や、法務局で取得する履歴事項全部証明書(商業登記簿謄本)が必要です。特に決算直後の場合、税理士の手続きが終わっておらず確定申告書が手元にないというケースもあります。これらの事務的な書類集めも、意外と時間を食う要因です。

補助金ごとの理想的な相談時期

補助金の種類によって、策定すべき事業計画の難易度やボリュームが異なります。ここでは2024年・2025年の主要な補助金について、推奨される相談タイミングを解説します。

ものづくり補助金の場合

推奨時期:公募締切の2〜3ヶ月前(最低でも1.5ヶ月前)

ものづくり補助金(https://portal.monodukuri-hojo.jp/)は、中小企業補助金の王道であり、最も準備に時間がかかるものの一つです。
ここで求められるのは「革新的な製品・サービスの開発」です。単に新しい機械を買うだけでは不採択となります。「なぜその機械が必要なのか」「それによってどのような技術的課題が解決されるのか」を、専門的ながらも分かりやすい文章で、10ページ程度の事業計画書にまとめる必要があります。

また、賃上げ(給与支給総額の増加など)が基本要件に含まれることが多く、財務シミュレーションと経営判断に時間を要します。技術的な優位性をコンサルタントが理解し、言語化するプロセスも含めると、2ヶ月以上の期間があると安心です。

省力化投資補助金一般型の場合

推奨時期:公募締切の2ヶ月前

省力化投資補助金一般型(https://shoryokuka.smrj.go.jp/ippan/)は、人手不足解消に直結するIoT機器やロボット等の導入を支援するものです。注意が必要なのは、この「一般型」はカタログ注文型とは異なり、自社の課題に合わせて補助事業者が自由に設備やシステムを選定・導入できるという点です。

自由度が高いということは、裏を返せば「なぜその設備である必要があるのか」「そのシステム構成で本当に省力化効果が出るのか」を自ら証明しなければならないことを意味します。カタログから選ぶだけの形式と比べ、ベンダーとの仕様策定や見積もりの取得、そして導入効果の独自試算に非常に時間がかかります。
システム開発や特注設備が絡むケースも多いため、ベンダーとの調整期間も含めて、ものづくり補助金と同等の準備期間を見積もっておくべきでしょう。

新事業進出補助金の場合

推奨時期:公募締切の3ヶ月以上前

新事業進出補助金(https://shinjigyou-shinshutsu.smrj.go.jp/)(旧:事業再構築補助金の後継的要素を含む枠組み)は、最も難易度が高く、準備期間を要します。
前提として「本業とは異なる分野への進出」や「思い切った事業転換」が求められるため、既存事業の延長線上では申請できません。そのため、全く新しい市場の調査、競合分析、収益予測が不可欠です。

さらに、投資額が数千万円単位になることも多く、補助金が入金されるまでの「つなぎ融資」を含めた資金調達計画が審査の重要ポイントになります。金融機関による確認書の審査も非常に厳格になるため、銀行との調整だけで1ヶ月以上かかることもザラにあります。3ヶ月前からの着手が、採択への最低ラインと考えた方が良いでしょう。

小規模事業者持続化補助金の場合

推奨時期:公募締切の1.5ヶ月前

販路開拓(チラシ作成、ウェブサイト制作、展示会出展など)に使える、比較的小規模で使い勝手の良い補助金です。
計画書の分量はそこまで多くありませんが、注意すべきは「商工会議所・商工会の確認」というプロセスです。この補助金は、管轄の商工会議所等で「事業支援計画書」を発行してもらうことが必須要件です。
この発行受付の締切(様式4の発行依頼締切)は、公募自体の締切よりも約1週間早く設定されています。しかも、締切直前の商工会議所は相談予約でパンク状態になります。「書類はできたが、商工会議所の予約が取れずに今回見送り」という事態を避けるため、余裕を持った相談が必要です。

公募締切間近でも間に合うのか?

ここまで「早期相談」を推奨してきましたが、ビジネスの現場では急に設備導入が決まることもあるでしょう。締切まで残り1ヶ月を切っている場合、申請は可能なのでしょうか?

緊急対応可能なケースと難しいケース

コンサルタント目線で言えば、「条件が揃っていれば可能だが、リスクは高い」という回答になります。

まだ間に合う可能性があるケース
GビズIDプライムアカウントを既に取得済みであること。
導入したい設備が確定しており、見積書がすぐに手配できること。
直近の決算書等の資料が整理されていること。
そして、コンサルタント側のリソースに空きがあること。
これらが揃っていれば、特急でヒアリングを行い、集中的に執筆することで間に合う可能性はあります。

断られる可能性が高いケース(難しいケース)
「何か補助金をもらいたい」という段階で、具体的な事業プランがない場合。
大幅な赤字が続いており、財務改善計画(リスケジュール等)の説明が必要な場合。

リスクへの言及
直前の依頼は、コンサルタントによっては「特急料金(追加費用)」が発生する場合があります。また、ヒアリング時間が十分に取れないため、企業の強みを掘り下げきれず、表面的な事業計画書になりがちです。その結果、不採択となれば、次の公募まで数ヶ月待つことになり、かえって時間を浪費することになります。「とりあえず出す」のではなく、「確実に獲りに行く」のであれば、やはり次回公募を見据えた準備をおすすめします。

まとめ

本記事では、補助金コンサルタントへの相談タイミングについて解説してきました。

ベストなタイミング:「公募要領が出てから」ではなく、「事業構想ができた時点」で相談する。
スケジュールの目安:多くの補助金で、締切の2〜3ヶ月前には準備を開始するのが理想的。GビズIDの取得は今すぐに行う。
準備の重要性:採択の可否は、事前の「ストーリー構築」「加点項目の積み上げ」で8割決まる。

補助金は、単にお金をもらうための制度ではなく、自社の事業を見直し、次のステージへ成長させるための絶好の機会です。焦って申請して不採択になるよりも、じっくりと腰を据えて「勝てる計画」を作ることこそが、結果として最短ルートになります。

「まだ具体的な設備が決まっていない」「自社がどの補助金の対象になるか分からない」
そのような段階でも構いません。むしろ、その段階だからこそ、プロの視点を入れることで事業計画がより具体的になります。まずは無料相談を活用し、御社の可能性を探るところから始めてみてはいかがでしょうか。早めの一歩が、事業成功への大きな一歩となります。

PRIMO CONSULTINGはこれまで蓄積してきたDXノウハウを駆使して、皆さまのビジネスモデルの構築から補助金申請支援、更には収益獲得のためのDX活用まで一括してご支援をしていく全国でも稀な企業体です!

カテゴリから探す